相続対策
相続対策とは、
① 納税対策
② 節税対策
③ 揉めない対策
の3つの柱を中心に行います。
①納税対策
納税対策も重要な相続対策の一つです。
相続税額を下げることに気をとられ、重要度の高いはずの相続税を納付する資金がないと意味がありません。
多額の現預金を残せる場合であれば問題ありません。
しかし、そうでない場合には ・物納用の土地を残す ・死亡退職金を使う といった納税対策を行っておくことが重要です。
保険に加入し、死亡際には保険金を受け取れるようにしておくのも対策の一つです。
②節税対策
相続税における節税の考え方は、大きく分けると2つあります。
「財産評価を下げること」と「贈与の活用」です。
(1)財産評価を下げること
財産評価を下げるには様々な方法が存在します。
例えば、更地にアパートを建てることで「貸家建付地」にする場合や、 小規模宅地等の特例を適用出来るように工夫することで、評価額を下げることも出来ます。
アパートやマンションを建てて人に貸すことは多くの地主さんがとっている典型的な相続税対策です。
また小規模宅地等は50パーセントの評価減がされますが、一定の条件を満たした場合、 特定居住用小規模宅地として80パーセントの評価減になります。
この条件にあてはまるように持っていくことで、土地の評価額が下がります。
よって相続税額も下がります。
これは所得税、固定資産税の節税にも繋がります。
(2)贈与の活用
贈与は110万円を超えた場合に贈与税が課税されます。
110万円以下の贈与の場合には、贈与税がかかることはありません。
贈与税は贈与方法を工夫することにより、相続税を減らすことが出来るのです。
贈与税は1年間にいくら贈与したかによって税額が決まります。
よって低い金額の贈与を長期にわたって行えば、税額を抑えることが出来ます。
③もめない対策
相続問題では少なからず、いざこざが発生します。
「相続争い」を防ぐというのも、重要な相続対策になります。
相続でもめてしまい、家族間の関係性が悪くなってしまったというケースも少なくなく出来るだけ、 自分の財産を、どのように相続してほしいかを明確にしておくことで相続争いを防ぐことが出来ます。
対策として、遺言書を作成し自分の意思をはっきりさせておくことです。
また、財産を分けやすくしておくということも重要なことです。
財産を不動産ばかりに偏らせず、建物を建てない土地を残しておくといったことが考えられます。